2025/09/18 14:43
「スペインワインは安くてカジュアル」、「食卓で気軽に飲めるけど、特別感はないよね」——そんなイメージをお持ちではありませんか?
もしそうだとしたら、それは『輸入されているごく一部のスペインワイン』だけを見た印象かもしれません。
実は、いま世界中のワインファンの間で、「スペインワインの常識をくつがえす」ような驚きの発見が相次いでいます。
そしてそれは、私たちの食卓にも静かに届き始めているのです。
(🇪🇸 知られていない、本当のスペインワインの世界)
スペインは世界最大のブドウ栽培面積を誇りながら、輸出の大半はテーブルワインや大手のラベル。
日本に届くのは、価格も手頃なデイリーワインがほとんどです。
しかし、現地には「誰にも知られていない名作」が数多く眠っています。
・樹齢100年を超える古木から手摘みで収穫
・農薬を使わず、野生酵母で自然発酵
・1本あたりの生産量がわずか数百本
・ワイナリーというより、家族の『人生そのもの』が詰まった場所
こうしたワインは、流通の都合でほとんど国外に出ず、地元で大切に消費されるため、私たちが出会う機会は限られてきました。
(🍷 「濃いだけじゃない」プリオラートの衝撃)
たとえば、カタルーニャ地方の銘醸地プリオラート(Priorat)。
一般的に“濃厚で重いワイン”のイメージを持たれがちですが、実際には、標高・土壌・古木・手仕事といった複合的要素が生む、非常にエレガントでストラクチャーのあるワインなのです。
黒い粘板岩「リコレリャ」に根を張ったブドウは、ミネラル感と余韻の深さを備え、飲み手に「まるでブルゴーニュのような繊細さ」を感じさせることも。
プリオラートの個性は、「力強さ×緻密さ」という、従来のスペインワイン像から最もかけ離れた魅力にあふれています。
(🌿 土着品種の復権という逆転の美学)
さらに注目すべきは、スペイン各地で進む土着品種の復興です。
例えば:
・メンシア(Mencía):冷涼な北西部・ビエルソ地方で生まれる、透明感のある赤。
・ゴデーリョ(Godello):グリーンアップルのような酸と丸みを持つ白。
・トレパット(Trepat):フレッシュなロゼにも、冷涼赤にもなる“新しい古典”。
これらは、いわゆる国際品種(カベルネ・メルロ・シャルドネ)とは違い、その土地だけでしか表現できない味わいとアイデンティティを持っています。
つまり今のスペインは、「価格」や「飲みやすさ」ではなく、「個性」や「哲学」で世界に挑戦しているワイン大国なのです。
(🧭 覆されるのは“価格の感覚”かもしれない)
面白いことに、こうした小規模・自然派・高品質なワインたちは、フランスやイタリアの同レベルのワインに比べて、まだ非常に価格が控えめ。
「この味でこの価格?」、「えっ、ブルゴーニュなら倍はするよね…?」
そんな驚きの声が、試飲会でもよく聞かれます。
つまり、“知られていない”という理由だけで、手に届く距離にある宝物なのです。
(✨ あなたの中のスペインワイン像は、きっと変わる)
スペインワインは、“安うま”だけでは語れません。
ワインとしての完成度、造り手の情熱、土地の個性、そして飲んだ後の記憶に残る余韻。
それは、あなたのこれまでの“ワイン地図”に、新たな一筆を加えるような体験になるかもしれません。
「スペインワイン、こんなに奥深かったんだ」
そんなふうに、あなたの常識が優しく覆される瞬間を、ぜひ体験してください。