2025/09/08 13:56

週末の夜、いつもよりちょっと静かな時間。

せっかくだから、グラスの中にも『物語のあるワイン』を選んでみませんか?


今回ご紹介したいのは、スーパーや量販店ではまず見かけない、「知っている人だけがたどり着ける、秘密のスペインワイン」の世界。


ワインといえば、フランス・イタリア・カリフォルニア…

そんな定番が話題の中心ですが、実は今、ワイン業界の目利きたちが密かに注目しているのがスペインの『ひっそりとした小さな産地』なのです。

スペインは、実は世界最大のぶどう栽培面積を持つワイン大国。

でも、そのほとんどが国内で消費されるか、大量輸出用のブレンド材料として扱われているのが現実です。


だからこそ——本当に良いワインは、現地の人だけが知っている。


そして、そうしたワインがたまに日本に【流れ着く】と、それはまるで宝石のような出会いになります。

たとえば、スペイン北西部のビエルソ地方。

この土地は、スペインの中でも特に冷涼な気候に恵まれ、標高の高い段々畑に100年を超えるブドウの古木が植えられています。

ここで育てられるのが、土着品種「メンシア」。

華やかというよりは、スミレや土、鉱物、少しスモーキーな香りを感じさせる、知的で奥深い赤ワイン。


まさに“週末にじっくり味わうための一本”としてふさわしい味わいです。

また、カタルーニャ地方のモンサン(Montsant)や、アンダルシアのシエラ・デ・グラサレマなども、知る人ぞ知る“隠れた銘醸地”。


いずれも共通するのは:

・小規模・家族経営のワイナリーが中心

・畑も醸造も手作業中心。大量生産ではなく、少量高品質主義

・現地では大切に飲まれているが、国外にはほとんど出回らない


という、「誰かに教えたくなるけど、本当は秘密にしておきたいワイン」が眠る場所だということ。


私たちが取り扱っているスペインワインの多くも、そんな小さな村の中から生まれています。

あるワインは、収穫から醸造まですべて手作業の家族4人で完結。

あるワインは、羊飼いだった祖父が植えた古木が今も主役。

どのワインにも、“売れる味”ではなく“誇れる味”を目指した物語があります。

そして、そんな一本をゆっくり楽しむのに、これ以上ないのが、週末の静かな夜。


「ワインの知識がある人にこそ、そっと手渡したくなる」
それが、“秘密のスペイン”の魅力です。

今回ご紹介したようなワインは、決して大量にはご用意できません。

流通量が少ないため、時期によっては入荷が不安定になることも。

だからこそ——週末限定で、知っている人にだけこっそり届けたいのです。