2025/09/04 15:08
スペインの中央から少し外れた、山に囲まれた静かな村。そこには、大きな看板もなければ観光スポットもありません。
けれど、村の中心には、代々家族だけで守り続けてきた小さなワイナリーがあります。
ブドウの樹は、石の多い急斜面に張り付くように広がり、その1本1本は、収穫量を競うような大量生産とは無縁。
まるで人の子どものように、大切に育てられています。
そのワインの味わいは、華やかというより、静かに沁みてくるような深み。
飲んだ瞬間に「美味しい!」と叫ぶよりも、グラスを傾けながら、じんわり心をほどいていくような印象です。
実はこの村では、昔から「家族のためにワインをつくる」という文化が根づいています。
市場のためではなく、祝いごとや日常の食卓のため。
だからこそ、農薬を使わず、機械に頼らず、手間と時間をかけることを惜しみません。
そんなワインが、はるばる日本まで届くなんて——
なんだか少しだけ奇跡のようにも感じられます。
しかも、この村の赤ワインに使われるブドウは、標高700m以上の畑で育てられた“古木”から収穫されたもの。
果実味と酸、ミネラル感のバランスが絶妙で、どんな料理にも寄り添う万能さも魅力です。
さらに驚きなのが、この品質でこの価格?というコストパフォーマンス。
華やかなブランドに惑わされず、“本当に良いものを知る人”が選ぶ一本です。
大切な人と静かな夜に開けたくなる、そんな赤。
このワインを飲んだとき、なぜかふと「ありがとう」と言いたくなったんです。
手作業で育て、手作業で搾った、ある小さな村の“感動の赤”の物語を、あなたも是非手にしてみてはいかがでしょうか🍷